 |
◆KW夏の9時間耐久まつり2018inセントラルサーキット◆
今年も熱〜い8月がやってきました!「KW夏の9時間耐久まつり」の季節です!!
8月5日兵庫県セントラルサーキットで開催されたTWO×FOURさん主催、夏の9時間耐久まつりに参加しました。
今年も41チームのフルグリッド参加、満員御礼でお断りしたチームもあったようでどのチームも活気に溢れ大盛況でした。
ユニコルセレーシングチームは3連覇がかかったレースでした。

■猛暑がもたらしたもの■
災害レベルの猛暑といわれる中の9時間耐久レース、前日には主催者から1スティント最長30分というレギュレーション変更の通達があり、綿密に立てた計画を一から見直すことになりました。
この酷い暑さがもたらしたレースの変化はどのチームに見方したのでしょうか・・・。

■3年連続ポーポジション■
予選は1年間コツコツ作り上げて来たマシンとSAGACORSEさんの素晴らしいドライビングで2位を2.2秒引き離し、3年連続ポーポジションを獲得。
気温30℃超えにもかかわらず、昨年のタイムを上回って見せました。嬉しさと期待に沸くピットです。
■最下位からのスタート■
何もかもが万全、トップからのスタートを獲得した私たちでしたが、予選直後にドライブシャフトブーツが外れているのを発見。
超特急ドライブシャフト交換でなんとかスタートには間に合いましたが、スターティング・グリッドに付けずピットスタート。
最下位からのスタートとなってしまいました。さっきまで期待に沸いていたピットを何とも言えない苦い空気が包みます。

■マシンを信じてプッシュ!■
不本意なスタートとなってしまいましたが、今年の耐久号は必ずトップに返り咲けるだけのパフォーマンスがあるはずです。
マシンを信じて私たちは猛烈な追い上げを開始しました。トップチームより1〜3秒ずつ縮めながら猛追した結果、1時間経過時点で総合8位、2時間経過時点で4位、
そして4時間経過時点では3位まで浮上、このペースで行けば必ずトップを取り戻せる。全員がそう信じていました。
■チームを苦しめたSC・赤旗■
今年はとにかく暑い、やはり車輌もタイヤもドライバーも過酷なレースとなりました。
ソレを証明するかのようにコース上でのトラブルが頻発。SCが何度も入る事になり、なかなか追い上げる時間を稼げません。
追い上げてもまたSCで振り出しに戻る繰り返し。SCに苦しめられたレースでした。

■暑い〜〜!パワー低下■
11スティント・MOTOTINOさんドライビングの13時頃から気温がぐんと上昇、SC走行中の突然のエンジン停止〜油温と水温が上昇などマシンに変化が。
さらには高温によるファン停止が原因の、油温・水温の上昇で、パワー低下が始まります。
12スティント弊社KENZIに交代後、症状はさらに悪化し、回転を落として走行するもペースを上げられず苦しい戦いが続きます。
ペースが1〜2秒落ちていますが、トップクラスのチームもこの頃から総じてタイムが落ち始めました。
みんな同じだ、まだ行ける!

■運命の154周目■
ペースを落としながらも順調にトップとの差を縮め、12スティントを終えたKENZIから13スティントSAGACORSEさんに交代し、さぁ行くぞ!のその時、
アルファロメオのミッションが白煙をあげて砕け散りました。
スタートから5時間30分が経過した午後1時32分、154周目の出来事でした。
これでユニコルセレーシングチームの3連覇の夢はついえました。

■3連覇の重圧からの解放■
今年は3連覇が掛かっていたこともあり、レース前から楽しいながらも独特な緊張感がありました。去年負けていた方が楽だったかもしれない、そう思ってしまうくらい・・・。T.T
ル・マン24時間耐久レースで3連覇を果たしたポルシェチーム監督のアンドレアス・ザイドルの言葉にこんなのがあります。
初優勝は「まぐれ」だったかもしれない。
二連覇は前年度の波に乗って、勢いに任せて勝てたのかもしれない。
三連覇は1年間の地道な計画と努力が無ければ成し遂げることは出来ない。
三年目は「我々の真価が問われる年である」。
その言葉を知っていた私たちは、1年間過去の分析と改善、そして新しい試みを取り入れながら準備をしていたつもりでした。

我々は過去2回の9時間耐久におけるユニコルセレーシングチームの戦い方を分析し、問題点の洗い出しを行い、新しいアイディアや新しい試みなどを盛り込みながら、綿密に計画を立てる所からはじめました。
また、すでにスプリントレースの7〜8年分は走り抜いたであろう156の総点検を施行。
エンジン・ミッションのオーバーホールをはじめ、排気系のバージョンアップ、ブレーキ交換、ハブベアリングやドライブシャフト交換など、数え切れない程多くの整備&部品交換を行いました。
車両のパフォーマンスにおいてはフロントカナードの追加、サスペンションの設定変更、タイヤブランドから耐久用ハーネス・シートの変更まで、ありとあらゆる視点からバージョンアップしました。
今年7月に岡山国際サーキットで冬のベストタイムを更新するパフォーマンスを発揮。セントラルサーキットのユーロカップRd.2においてもその性能を証明していました。

岡山国際サーキットを拠点とするユニコルセレーシングチームはセントラルサーキットを年に数回しか走ることがありません。だから当然、ドライバーのドライビングにスキが出来、タイムが安定しない・・。

この大きなロスを改善する為に予めユーロカップに参加したり、岡山国際サーキットでもドライバー全員が耐久号に乗り、とにかく車輌に慣れることを徹底して行いました。

でもまだまだ足りなかったのです。
それだけ3連覇は難しい、と思い知りました。

■レースは結果が全て、次回も優勝目指す?■
あの時あーしておけば、あの時こうしておけば、あの時……、この時……。(ジクジク・・・・)
最後までマシンが保てば優勝が見えてたかも……。(ジクジク・・・・)
タラレバの応酬なのですが、レースは結果が全て。今更何を言っても結果を変えることはできません。(ジクジク・・・・)
ユニコルセレーシングチームは1番以外興味なし、2位もリタイヤも一緒。
2位になるより、パッと散ってカッコよかったと思いたい、、、。(演歌か?(笑)
来年のことはまだわかりませんが、出場するなら、イチから出直して優勝目指して頑張りたいと思います。

■チームみんなに感謝■
リタイヤしても労いの言葉をかけてくれたお手伝い班の皆さん、暑い中ご家族も一緒に応援に来て下さった皆さん、本当にありがとうございました。
準備やミーティングなどレース前から全力でサポートしたくださったお手伝い班のみなさんには言葉では言いきれないくらい感謝です。
みなさんの助け無くして耐久レースは戦えませんでした。
そして今年もオイルをサポートしてくださったMoty's様本当にありがとうございました!
多くは語らず、今はただ、結果を受け入れて、そして手放すのみ。T_T
|
|

■当日のタイムスケジュール
|
|
