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◆夏の9時間耐久まつり2016inセントラルサーキット◆
今年もやって来た!夏の9時間耐久まつり2016
8月7日兵庫県セントラルサーキットで開催されたTWO×FOURさん主催、夏の9時間耐久まつりに参加しました。

■「FFで耐久レースに勝ちたい」から始まった今年のTeam UNICORSE■
Team UNICORSEは2年ぶりに9時間耐久にエントリーしました。
「FFの車両は総合優勝出来ない」「アルファロメオは壊れる」こんなまわりの概念を変えたい。
「出るからには絶対に総合優勝しょう!」
チームユニコルセ、2016年の9時間耐久プロジェクトはこんな夢から始まりました。
■速さと一番耐久性をもった完璧なFF車両って?■
今回は絶対に勝ちに行く。勝たなきゃ意味が無い!と心に決め、まずは車両をどうするのか?から始まりました。
速いFF車輌と言えばアルファロメオチャレンジでおなじみのSRクラス車輌。しかし9時間の長丁場を走り切る事が出来るのか??原則、スプリントなのでそんな長時間を走らせたことがありません。
そこで浮上したのがユニコルセSR車両の中でも、速さと一番耐久性が期待出来る「SAGAこるせ号」。
というわけで交渉の結果、SAGAこるせ号を快く出してもらう事になりました。
エンジン・ミッションの大物パーツからセンサーのような小さなパーツまで細部にわたり徹底的にチェックし、少しずつ9時間耐えうる耐久用のパーツや油脂類に仕様を変えていきました。
エンジンオイル、ギアオイルはMOTY'Sさんより9時間耐スペシャルバージョンをご提供頂きました。

うん、コレで多分大丈夫。(と思う。)
■完璧なチーム体制■
マシンの準備が整ったら次はドライバーを含めたチーム体制の準備です。
メンバーはアルファロメオチャレンジに参戦していたSRクラスのドライバー達にステアリングを委ねることにしました。ドライバー全員がスター選手という精鋭チームです。
(というか、他のクラスの熟練ドライバー達にも声を掛けたのですが、慣れないSR車輌は荷が重いようで、ことごとくお断りを受けたという経緯が、、、T。T)
ドライバーは萬代組長選手・MOTOTINO選手・SAGAこるせ選手・塚本新一選手・M.KNPEHEHKO選手・KENZI大川選手(兼チーム監督)、年齢は50代+40代の6名です。
サポートはMC,Missyこと三嶋クンに婦人部のお二人。
総勢10名のTeam・ユニコルセ2016となりました。
■さあ、レース開始だ!■
セントラルサーキットの天気は快晴、恐らく夕立もなし。車輌もドライバーも熱中症警報出まくりの大変な高温にさらされること必至です。
過酷な9時間を走りきるべく、スティントの時間、ドライバー順、エンジン回転やコースの攻略、マシンの乗り方など、入念にミーティングを行いました。
特製給油機、強力エンジン冷却用ファン、コンプレッサー、冷蔵庫、スポットクーラー、こどもプール(^o^)等々、アップ・デートされた兵器も完備。
予選・決勝に挑みます。
■予選!絶対にポール!!■
午前7時15分テストラン〜予選がスタート。予選はもちろんマシンのオーナーでもあるSAGAこるせ選手。
予選用タイヤを履いてアタック。結果はさすがのポールポジションをゲット。
ご本人の感想は「完璧な車の仕上がりで、これなら行けると確信した。」
他チームマシンとのポテンシャル差も分かりましたので、決勝は平均ラップタイムやピットインのタイミングなど更につめてミーティングを行います。
■レーススタート〜赤旗レース中断■
午前8時ローリングスタートで9時間耐久がついにスタート。
第1ドライバーはM.KNPEHEHKO選手。45分間を相変わらず、キレっキレの走りで2位との差をドンドン離して行きます。
この日履いたダンロップタイヤがとても耐久に合っていて、最高のパフォーマンスを発揮してくれました。
SC(セーフティーカー)も無く約50秒差の貯金で、この日のファステスト・ラップを記録し8時50分、第2ドライバーSAGAこるせ選手にバトンタッチ。ここで驚くべきパフォーマンスを見せたのが、オリジナルで作った「特製給油機」です。ドライバー交代より30L給油の方が早く終わっている!!これは凄い!!
試行錯誤を繰り返し、角度や高さなどを何度も調整し、給油口をわざわざ削り出した甲斐がありました。
SAGAこるせ選手もエンジン回転に気をつかいながら、ピットインのロスタイムを挽回しつつ、1分34秒台のペースでドンドンと後続を1ラップ1〜2秒引き離します。\(^O^)/
スプリントならもっとタイムが出せるのに、そこはグッと我慢して計画通りのラップタイムで周回を重ねます。
スタートから約1時間40分を経過した9時40分、第3ドライバーの萬代組長選手に交代、このとき2位とのマージンは37秒。給油とドライバー交代を急ぎます。
気温が上がるにつれ徐々に油温も上昇。「少しエンジン回転を押さえつつもタイムはあまり落とさないでください。」と無線を通じて難しい要求が入ります。
順調に走行していた2時間弱から2回連続でSCが入り、せっかく築いたマージンがゼロに(;。;)

2時間30分経過した10時30分、第4ドライバーMOTOTINO選手に交代、SCでのマージンのロスが大きく響き、この時点で順位が3位に後退。1分以上の差を付けられてしまいました。でも、まだまだ時間はあります。
臨機応変に作戦を立て直し、少しずつ前に進みます。
気温も上がる中、MOTOTINO選手が果敢にアタックをしてタイム差を挽回中、約15分経過した11時赤旗でレースが中断し、全車ピットインの指示が・・・・・。

この赤旗が流れを変え、勝敗の分かれ目になったのかもしれません。
■レース再開〜タイヤ交換■
赤旗中断時にドライバー交代、給油、整備OKのアナウンスがあり、MOTOTINO選手から第5ドライバーの塚本新一選手にドライバーを交代します。給油と左前タイヤを交換。赤旗中にタイヤ交換1回分助かりました。うん、いい感じです。(^^)
11時45分レース再スタート後、リフレッシュした車輌でライバルチームもどんどんペースを上げてきます。気温もさらに上がってライバルチームとのタイム差をなかなか引き離せなくなって来ました。
塚本新一選手は一番暑い時間帯に、怒濤の45分を走り抜き、12時30分第6ドライバーのKENZI大川選手に交代。
こ時点ではまだ貯金がかなりあるので利息をつけるべく、ペースを上げて走行。高温でヘロヘロになりながらも頑張った結果トップに立ちます。
2位との差を約13秒差まで広げて、13時15分第7ドライバーの萬代組長選手に交代します。この時点で3位との差は50秒以上。気温とともに油温は上がるし、ペースは落とせないし、苦悩のドライビングの連続でしたが、またもやSCが入り、差が無くなり大きなチャンスが来ました。

萬代組長選手が猛追の14時00分首位をキープしながら第8ドライバーのMOTOTINO選手に交代。レース開始からちょうど6時間経過、順位は再び3位に。その差26秒。前タイヤの摩耗が激しく、かなり厳しいドライビングとなりましたが、ピットとの綿密な情報交換を行いながら、上位を追い上げ、再びトップに。

しかしタイヤがもう、もたない・・・(;。;)

■タイヤ交換!おっさんSRドライバー意地の激走!!■
6時間30分が経過した14時27分、MOTOTINO選手がピットイン、給油&前2本タイヤ交換です。普段、レースで数え切れない数のタイヤ交換を行って来たユニコルセピットの見せ所です。
ユニコルセのピット作業の直後、相手チームもピットに入り、その差は僅か15秒!!
ここが勝負所、14時30分第9ドライバーのSAGACORSE選手・15時15分第10ドライバーのM.KNPEHEHKO選手がフレッシュタイヤでペースアップ、後続に3秒以上のラップ差でトップに立つと、7時間経過です。16時00分第11ドライバーのKENZI大川選手交代時には、2位以下、全車輌を周回遅れにするという、これ以上はない状況になりました。


16時30分 残り25分! あとは任せた!MOTOTINO選手!!
■激走277周!ついにこの時がやってきた!!■
第11ドライバーのKENZI大川選手からアンカーのMOTOTINO選手にバトンタッチした時点で首位をキープ。2位との差は57秒のリードです。あとは持ち前の安定した走りでMOTOTINO選手がゴールまでマシンをドライブします。
今年のル・マン24hのTOYOTA GAZOO Racingの悲劇がちょっと頭をよぎったりする中、心から祈るユニコルセピット。「どうか何も起こりませんように・・・。」
午後4時55分。8時間50分の激闘についに終わりが来ました。
チームユニコルセ念願の9時間耐久の総合優勝です!
途中、色々と危うい場面もありましたが、終わってみれば、
★ポールポジション
★ファーステストラップ
★クラス優勝
★総合優勝
完全優勝でした。\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/
■みなさんありがとう。そして来年へ向けて■
耐久レースには独特の時間軸が存在します。 短いようで長く、長いようで短い9時間。
最後のチェッカーを受けたとたん、こみ上げてくる熱い感情は他に例えようがありません。
9時間、心を一つにしてチーム全員で挑戦してきた、その時間に感動して、ちょっと泣けてきたりもします。
この瞬間に味をしめて毎年、挑戦したくなるのかも知れません。
完走して戻ってくると、隣のピットの人達や並んだ他のチームの人達が拍手で出迎えてくれるのも、何だか嬉しい瞬間です。
9時間耐久でこの気持ちなのだから、24時間耐久ってどんな感じなんだろう?と考えたりします。
去年、一昨年と不本意な結果で悔しい気持ちもありましたが、トロフィーを手にすると、いままでの経験は全て、無駄ではなかったと思えます。
一見、無駄や不毛に思える出来事も、全ては今回の優勝のために必要な経験やったんやろな−、と。
来年は追う側から追われるチームになりますが、それは2の次。まずはチーム全員、楽しみながら自分達の挑戦を続けていきたいと思います。
今回、出会った、関わった、参加したすべての人達とイベントに感謝です。
UNICORSE
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■当日のタイムスケジュール
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